コネクテッドカー・V2X
最近、車関連のIoTについてちょくちょく調べているので、そのまとめです。
私自身は車にほとんど乗らないので、あまり詳しく知らなかったのですが、現在の車は通信機器の塊のようです。携帯電話網につながったり、WiFiの機能持っていたり、NFCでドア解錠したり。自動車の内部はCANと呼ばれる規格で通信していたり。コネクテッドカーなどと呼ばれております。
そんな中、最近よく耳にするワードに自動運転があります。これに結びつく無線通信技術がV2X。
V2Xってなんやねん
V2Xこれが何を意味しているのか。自動車と自動車(Vehicle to Vehicle)、自動車と道路標識などのインフラ(Vehicle to Infrastructure) の通信を総称してV2Xと呼んでいるようです。車同士の通信、道路上のインフラとの通信によって、車の周囲の情報を得ることで自動運転につなげていくようです。
詳しくはここのサイトを見て下さい。
地域別のV2Xの標準化の現状
北米はIEEEで標準化が進んでいます。欧州はIEEEをベースにETSIが標準化をしています。日本は遅れていて、北米・欧州を追随するような形になりそうです。
IEEE系は、無線(PHY)レイヤーはIEEE802.11p、上位レイヤーはIEEE1609.X。プロトコルスタックごとの標準ドキュメントは地域別の標準化動向をまとめてくれているアンリツさんの公開資料が分かりやすいです。
3GPP系のセルラーV2Xの標準化
IEEE系から少し遅れていますが、携帯電話と同じ標準化団体3GPPで規格化が進められています。異なるのは無線レイヤーのみのようで、今後の発展的なロードマップもあるようです。
Qualcommが公開しているセルラーV2Xの資料が分かりやすくて良いです。
V2Xの実用化の状況
北米ではGMがキャデラックに先行導入をしているようです。ただ、これ周りの車とかインフラに機能が載っていないと意味がないので、まだまだこれから課題が出てくると思われます。
日本では、つい先日日産がdocomoなどとセルラーV2Xの実証実験を始めたと話題になりました。日本では他のOEMの動きも注視していく必要がありそうです。
セキュリティエンジニアとして気になること
コネクテッドカーになることで非常に便利で高機能になっていくかと思いますが、やはりこれまで以上に車へのサイバー攻撃が懸念されます。特に自動運転にも関連するV2Xの機能の脆弱性を突かれて攻撃された場合、大規模なテロにつながる懸念すらあります。
このV2Xのセキュリティ機能の根幹は、IEEE1609.2の内容になるかと思います。
また次回、こちらの内容を記事にまとめたいと思います。主にクライアント証明書を用いた、メッセージ認証の話になるかと思います。
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